阿波リトリート

神山整体堂のblogです。ホームページはこちら。http://karadakobo.wix.com/seitaido

とろけるチーズの瞑想法

f:id:karadakobo:20151021190900j:plain裏山が柚子の黄色に染まり始めています。

奥山に紅葉踏みわけ鳴く鹿の
 声きく時ぞ秋は悲しき

と猿丸太夫は唄っていますが
山里の夜に細く高く響く「ヒェーン」とでも表現すればよいのか、鹿の声を聞きながら
鹿って本当に秋になると鳴くんだぁ、と百人一首の世界を体感しているこの頃です。

畑からは、冬野菜の最初の収穫物となるカブやほうれん草、小松菜などの間引菜が食卓を飾るようになり
また、散歩の道々集めるむかごのご飯などと並ぶと、そこにもまた深まる秋を感じます。 


さて、今日は二回目のセルフケア教室を開催しました。

先日、整体操法を受けられたら方から、操法が必要なほど体を固くしてしまう前に
自分でできるセルフケアを教えてほしい、とのリクエストをいただき
全身をほぐす簡単なヨガを一通り行った後、軟蘇の法というリラックス法を行いました。

「蘇」とはチーズを表す古い言葉で、軟蘇とは軟らかい、つまり溶けたチーズを意味しています。
この方法では、温かいとろけるチーズが頭上から体の各部を伝いながら
その部分の疲労や緊張を溶かしてゆくイメージを使って、体をリラックスさせてゆきます。すると全身が不思議とぽかぽかしてきたり、自然と深い呼吸になったりします。

参加者のKさんは「夢を見ているような起きているような不思議な感覚」とおっしゃってました。そして忘れていた大事な用事を思い出したとも。

深くリラックスすると日常の意識が鎮まって、普段は意識できない無意識下のものが表に出てきます。雑念と嫌がられるようなものが結構大事で、それらがある程度出尽くすと、すっと静かな心地になります。

とろけるチーズでリラックス、是非一度お試し下さい。

セルフケア教室始めました

f:id:karadakobo:20151016113719j:plain水曜日に、1回目のセルフケア教室を開催しました。

赤ちゃん連れのお母さんがご参加くださったので
お母さんが赤ちゃんにもしてあげられる季節の手当てが中心の内容になりました。

産後の骨盤調整という内容をリクエスト頂いたのですが
冷えで骨盤が片方ずつ縮みだし、骨盤の捻れが生じやすい秋の季節は
冷えを取ることが一番の骨盤調整といえます。
ということで、鉄板の冷えの手当てを実習しました。

整体の冷えの急所は、足の甲にある中指と薬指の骨の間です。
大人は少し痛いくらい、赤ちゃんにはちょっと触れる程度にここを刺激すると
冷えて固まってしまっていた骨盤の可動性が高まり、骨盤が整ってきます。
仕上げに、丁寧に足の指を引っ張っておきます。

ちなみに、体の冷えは胃酸を増やして過食を招き、過食はさらに冷えを増すため
この時期には、冷え→食べ過ぎ→冷え→食べ過ぎ、のループに陥りやすくなります。
食欲の秋が止まらないな、と思ったら
食事前にお風呂に入って体を温めておくと、必要以上の食欲が抑えられます。

さて、上の写真は、山の上で陶器を作られている神山工房さんのカップです。
神山町移住の大先輩の作品だからと
私たちの住む下分地区のお世話役のひろみさんが、開業祝いにとくださいました。
シンプルでとっても味のある神山焼き、毎日使いたくなる素敵なカップです。
ひろみさん、ありがとうございました!

神山整体堂オープンしました。

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10月10日、神山整体堂をオープンしました。

 

「5、6人来てくれたら恩の字やな~」と

のんびり構えていたら、朝から晩までたくさんのお客様に御来堂いただき

大盛況の中、楽しい一日を過ごすことができました。

足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

 

これからは、毎週水曜日にセルフケア教室を

毎月第一土曜日に季節の手当て教室を開催していきます。

また、整体は原則予約制ですが

のれんの出ている時は飛び入りも可能ですので

お気軽にお立ち寄りください。

 

☆ special thanks ☆

今回の移住でとってもお世話になった岩丸さんから

紫色のプリザーブドフラワーをいただきました。

ありがとうございます!

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神山で自然農をされている、おひーさんの農園チーノさんからは

なんと本物の弥生土器を!

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ご近所の素敵なご夫婦、川口映像事務所さんからは

秋らしい可愛い花束を!

 

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またTさんからは自家製のお茶、ニコライさんからお菓子を頂きました。

 

皆様、本当にありがとうございました。

これから、皆様のお役に立てる整体堂になれるよう

一層精進努力してまいりますので、よろしくお願いいたします。m(_ _)m

 

藍ののれん、出来ました

f:id:karadakobo:20151005203016j:plain神山町で草木染や藍染をされている染昌さんに
麻布で藍染ののれんを染めていただきました。

霧の立ち込める山々の連なりのようであり
深い海の色のようでも、また空の色のようでもある
なんとも深く澄んだ美しい青色です。
眺めていると不思議に心が落ち着いてきます。
麻と藍はともに日本の庶民を支えてきた伝統の素材で
染めると、とても相性が良いそうです。

その染昌さんから草木染や藍について色々と興味深い話を伺いました。

徳島県は藍の産地として有名で
藍染の原料となるすくものほとんどは徳島で作られているそうです。
すくもとは藍の葉を堆肥のように熟成させたもので
これを水に入れると発酵が始まり、染料となるインディゴの成分が出てくるのですが
一度にあまり大量に染めてしまうと藍が疲れて
2、3日の間染まらなくなってしまうそうです。
藍は本当に生き物なのだなあと感心してしまいました。
春に目覚めて、夏には活発に発酵して、冬が近づくと藍染の季節は終わるそうです。
その気温や湿度の変化に合わせて藍のお世話をし
藍の葉に含まれた染料の成分を最大限に使い切るのが
染師たちの役割なのだと話してくれました。

また、草木染に使うアルミニウムなどの媒染材も
昔ながらの方法で自然素材を用いているとのことで
アルミニウムの代わりに椿の葉の灰を使うという話にもとても驚きました。
椿の葉にアルミニウムが含まれていたなんて!
そしてそんな物質名がわかる前から、それを経験で知って使いこなしていた
古の人々の知恵にも感服するばかりでした。

彼岸花とお味噌汁

f:id:karadakobo:20150923164903j:plain野原に河原に道端に、彼岸花が満開です。

華道家の川瀬敏郎さんが
花とは毎年変わらない形で咲いてくれる最も信頼できる命であり
花を生けるとは、その命と向き合う事だと話されていました。

彼岸花と名付けられてからどのくらいの時がたったのか
決して彼岸を忘れることなく毎年開くこの花を見ると
自然の誠実で正確な営みのあり方に胸を打たれる思いがします。


さて、キュウリやなすなど身体を冷やす作物の季節が終わり、
栗や芋など身体を暖めてくれるものが美味しい季節となってきました。
畑とは不思議なもので、季節に応じて体が必要なものを与えてくれます。
今はいよいよ昼と夜の寒暖差が大きくなり、
油断して裸足でいたりするとすぐに身体を冷やしてしまいます。

今一番の健康食は味噌汁だと思います。
根菜の味噌汁などは身体を芯から暖めてくれます。
さらに夏の間に失った塩分を補ってくれるので、塩不足から来る夏の疲れをとってくれます。

整体というのは、何も身体の歪みを修正することだけを言うのではなく、
例えば秋の味噌汁を美味しく頂くというように、季節の変化を味わいながら、
身体が喜ぶことを自分で見つけていくという丁寧で豊かな生活まで含むものだと思います。

自然農の栗、大収穫

f:id:karadakobo:20150912184502j:plain秋の味覚、栗ひろいに行ってきました。


訪れたのは同じ神山町内で、無農薬でたくさんの果樹や野菜を育てられているお宅です。

いがの割れた栗を少したたいて木から落とし

落ちたところを足で踏んで押し開くようにいがを剥き、中から栗を取り出します。

なかなかに足の器用さが要求され、かがむ姿勢も多いので

数時間の作業なら楽しいものですが、農家さんは大変だな…と痛感。

それにしても、びっくりしたのはその大きさ!

実の大きな品種を植えているとのことで、大きなものは1個40gもありました。

以前には50gのものもあったそうです。卵大ですね。


作業を手伝うかわりに、好きなだけ持って行っていいよ

というご厚意に甘えて、たくさん持ち帰らせていただきました。


f:id:karadakobo:20150912184724j:plain一度に食べきれないほどの栗なんて今まで手にしたこともないので

帰ってさっそく保存方法を調べてみると

栗は0℃近い低温で1か月ほどおいておくと糖度が倍になるそうです。

その前に白い紙に広げて1日おくと

虫が入っているものからは粉が出てくるとのこと。

さっそくキッチンペーパーを広げて並べてみると

インベーダゲームのようになりました。


それにしても自然のつくった形というのは、なんでこう愛らしいのでしょう。

丸みといい、色といい、艶といい、思わず頬ずりしたくなります。


今日は足の速そうな割れ栗だけふかしていただきましたが

甘くて美味しかったです♪

秋色のゴーヤ

f:id:karadakobo:20150901192434j:plainf:id:karadakobo:20150901192447j:plain地元神山産のよく熟れた大きな黄色いゴーヤをいただきました。
割ってみると中には真っ赤なわたに包まれた種がたくさん。
赤いわたを洗うと中から茶色の種が出てきました。
夏にはよく食べるゴーヤですが、種を見るのは初めてです。


無農薬で立派に育った種には、その土地でたくましく育つための情報が詰まっています。
だから自然栽培には自家採種が欠かせず、代を重ねるほど土地に適した種になってゆくそうです。
種を取るのは農業の楽しみだそう。
これから畑を始める私達には、環境の近いご近所さんからいただける無農薬栽培の種は宝物です。


昨日から初めての冬野菜の種まきと苗植えも始めました。
ですが昨日植えたレタスの苗は一晩でモンシロチョウの卵だらけに(涙)
秋まきは早すぎると虫にやられ、遅すぎると成長が間に合わないので、
タイミングを見極める必要があるとのこと。

整体も身体という内なる自然との対話ですが、これからは農作業を通した大自然との対話が始まります。