福は内、鬼も内・・・これ整体の奥義なり!
整体の生みの親、野口晴哉先生のお宅では、豆まきの時に「福は内、鬼も内」と言っていたそうです。
これは整体の奥義だと思います。
首のコリを感じた時、人はしゃにむにそれをほぐそうとします。しかし多くの場合、そうすると消えるどころか、ますます強く感じるようになります。コリを嫌がれば嫌がるほど、皮肉なことにコリは強くなっていくのです。
病気や体調不良でも同じことが言えます。
もちろん「苦しい、イヤだ」と思うことは自然の反応なのですが、あまりにそれが強すぎると治癒の働きを逆に乱してしまうのです。
それは病気や不調を嫌がることで、本来は自分の一部であるそれらが、身体の中で敵と化してしまうからです。中に敵がいれば、当然、身体は緊張します。その緊張がますます病気や不調を悪化させるのです。だから病気や不調の時に、あまりにあれこれと手を尽くすことはお勧めしません。
病気や不調の時は、まずそれらをあるがままに受け入れることから始めます。
敵と見なさず、対立せず、友人のように向き合い、理解しましょう。
そうするとある時、ふっと症状がゆるむはずです。
コリであれば敵と思ってギューギューもまず、そっと柔らかく触ってみましょう。
その優しさがコリ君に伝わって、彼もきっとゆるんでしまうはずです。
「福は内、鬼も内」。そんな心でいれば鬼もすっかりニコニコして福を運んでくれるのではないでしょうか。