阿波リトリート

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知恵とノウハウ

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 健康業界では今も昔もいろんな説が百花繚乱です。

 「菜食が良い」「いや肉食だ」「水を飲め」「いや水は毒だ」「牛乳こそ毒だ」「いや一日一杯の牛乳を」「睡眠は3時間がベスト」「いや6時間だ」「いや8時間だ」etc

 

 結論から言えば、こんなものは人それぞれに異なります。

 そして同じ人でも時と場合によって変わります。体力の余っている時と足りない時、冷えている時と熱がこもっている時。若い時、老いた時、死ぬ時。それぞれ身体が欲するものは変わります。それを一括りに「○○は良い」「××はいけない」というから、おかしな話になるのです。

 

 自分の体感を信じれば、自ずから「適」ということがわかります。自分の体感が伴って初めて、身体の知恵として「身」につくのです。

 外からの情報は、どんなに偉い人が言ったことでも、ノウハウに過ぎません。「冷えには足湯を」「渇きには水を」という野口整体の生活術もそうです。ただノウハウを鵜呑みにしているうちは、感覚は目覚めてきません。感覚の伴わないノウハウは、ノウハウ依存を生み出すだけです。ノウハウは、まず実践し、それが身体にどのような変化をもたらしているかを観察し、自分の身体に良いか悪いかを感覚を通して吟味することで、はじめて知恵へと変わるのです。

 

 ノウハウのままでは応用がききません。ノウハウに依存する人は、100の問題に対して100のノウハウを得て安心し、101個目の問題にぶつかって右往左往するものです。知恵のある人は、100の問題に対して1つの知恵で応じ、101個目の問題が来ても「きっと大丈夫」と感覚的な確信を抱けるはずです。

 

 だから私の講座は、100のノウハウを教えるものではなく、1の感覚をつかまえるものにしたいと思っています。