阿波リトリート

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藍ののれん、出来ました

f:id:karadakobo:20151005203016j:plain神山町で草木染や藍染をされている染昌さんに
麻布で藍染ののれんを染めていただきました。

霧の立ち込める山々の連なりのようであり
深い海の色のようでも、また空の色のようでもある
なんとも深く澄んだ美しい青色です。
眺めていると不思議に心が落ち着いてきます。
麻と藍はともに日本の庶民を支えてきた伝統の素材で
染めると、とても相性が良いそうです。

その染昌さんから草木染や藍について色々と興味深い話を伺いました。

徳島県は藍の産地として有名で
藍染の原料となるすくものほとんどは徳島で作られているそうです。
すくもとは藍の葉を堆肥のように熟成させたもので
これを水に入れると発酵が始まり、染料となるインディゴの成分が出てくるのですが
一度にあまり大量に染めてしまうと藍が疲れて
2、3日の間染まらなくなってしまうそうです。
藍は本当に生き物なのだなあと感心してしまいました。
春に目覚めて、夏には活発に発酵して、冬が近づくと藍染の季節は終わるそうです。
その気温や湿度の変化に合わせて藍のお世話をし
藍の葉に含まれた染料の成分を最大限に使い切るのが
染師たちの役割なのだと話してくれました。

また、草木染に使うアルミニウムなどの媒染材も
昔ながらの方法で自然素材を用いているとのことで
アルミニウムの代わりに椿の葉の灰を使うという話にもとても驚きました。
椿の葉にアルミニウムが含まれていたなんて!
そしてそんな物質名がわかる前から、それを経験で知って使いこなしていた
古の人々の知恵にも感服するばかりでした。